研究開発本部は、これからの医療の進むべき姿を見据えながら、JBの未来を創出してきました。
医療ニーズや時代に応じて、組織を進化させながら研究開発を進めています。私たちが目指すゴールは、血漿分画製剤の価値最大化と新たな価値創造を通じて、患者さんの生活の質(QOL)向上に貢献することです。
研究開発本部は、中央研究所、技術開発部、臨床開発部、薬事部、研究開発推進室の体制でスタートしました。その後、研究開発推進室を「研究開発推進部」に改組し、2015年には「メディカルアフェアーズ(MA)室」を創設するなど、血漿分画製剤の研究開発体制を進化させてきました。
JBの特徴は血漿分画製剤に特化し、高度に専門化した組織と基盤を充実させてきたことです。その強みを活かして、国内トップレベルの研究開発を進めてきました。
その象徴的な製剤が、人免疫グロブリン製剤「献血ヴェノグロブリンIH」です。上市当時は3疾患への適応でしたが、製品のライフサイクルマネジメント(製品価値の最大化)に取り組むことで、国内最大の14疾患の適応に拡大しました。さらに国内初の10%製剤の開発に成功。これにより、投与にかかる患者さんの身体的・時間的負担を大幅に減らし、患者さんのQOLと医療現場の負担軽減に貢献することができました。
研究開発本部では、各部署が専門性を究めながら、相互に密接な連携体制を築いています。基礎研究から薬事承認まで、ワンチームでバトンをつなぎ、高品質な血漿分画製剤の安定供給という社会的使命を果たしています。
研究開発推進部は、JBの研究開発活動を円滑に進めるための支援組織です。研究開発に関する企画や進捗管理など全体を支える業務を通じて、各部署をつなぐ「かけ橋」として活動しています。また、社内の多様な部門と密に連携・調整を行い、プロジェクトの優先度や進むべき方向性を示す、研究開発の「舵取り役」としての役割を担っています。
中央研究所は、JBの研究開発の起点となる基礎研究により、血漿分画製剤のさらなる可能性を追求しています。未知のウイルスなどに対する徹底した安全対策を進め、安心して使える製剤を提供するとともに、血液に含まれる血漿たん白質の未知なる働きを解明し、新しいくすりの開発に挑戦しています。確かな安全対策と革新的な技術で、患者さんの健やかな未来を支えます。
メディカルアフェアーズ室は、JBの医薬品を通じて患者さんに最適な医療をお届けすることを目的に活動しています。患者さんや医療現場の声に耳を傾け、既存製剤の可能性を広げる育薬活動や、新たな医療ニーズの探索を進めます。これらの活動を通じ、アンメット・メディカルニーズ(いまだ解決されていない医療課題)に真摯に向き合い、人々の健康に寄与することを目指します。
技術開発部は、JBの既存製剤の製法改良や新規製剤の開発に取り組んでいます。開発した製品が、その有効期間において安全に高い品質を保てるか試験を重ね、その成果を製造部門へスムーズに引き継ぐことで、安心で安全な製剤を医療現場にお届けすることに貢献しています。また、製造部門での課題解決に向けた技術支援も担い、高品質な製品の安定供給を支えています。
臨床開発部は、JBの医薬品に新たな効能を追加すべく臨床試験(治験)の実施を中心に活動しています。治験は専門医の助言を得て実施計画を立案し、医療機関の協力のもと患者さんからデータを収集して承認取得を目指します。新たな効能を追加することで、患者さんの治療選択肢を広げ、医療水準の向上に寄与するとともに、血漿分画製剤の可能性を広げていきます。
薬事部は、JBが手掛ける製品全般における薬事承認の申請や規制当局による審査の対応業務を担当しています。薬事規制に対するコンプライアンスを確保するとともに、規制当局との折衝を担い、早期申請・承認の実現を目指します。JB製品の価値最大化に貢献することで、患者さんのもとへ最適な医療を届ける「かけ橋」となります。
JBは「献血」の善意を医療につなぐかけ橋として、社会の持続可能性(サステナビリティ)に貢献すべく活動を続けており、3つの柱を起点にサステナビリティ実現を目指しています。
研究開発本部の最大の役割は、JBの「未来」を創出することです。研究開発本部の各部署が緊密に連携し、新たな血漿分画製剤の開発、既存製剤の効能追加、そして収率向上や安全性評価などを行い、医療現場に安心・安全なJB製剤を安定的にお届けし続けることが、私たちの果たすべき使命です。
中央研究所は、長年培った血漿たん白質に関する深い知識と高い技術力を強みとして、「新たな価値の創出」を牽引します。既存製剤の安全性や利便性向上にとどまらず、有効成分探索や新規製法確立にも挑み、次世代の医療を支える高い品質の製剤を追求し続けます。
高水準な専門施設 厳重な室圧管理を行うウイルス実験室、動物福祉に配慮した動物実験室や高度精密分析機器を配置した分析室など専門施設を完備。高水準な研究環境が創薬を支えます。
安全性の確認 長年のウイルス安全性研究で培った知見に基づいた厳格な評価体制を構築。JB製剤の揺るぎない安全性を証明し、患者さんの信頼に応えます。
地域社会との共生 周辺の研究機関などとの勉強会や自治協議会へ積極的に参画。地域の活動も継続し、対話と貢献の両面から地域社会との信頼関係を深める活動を推進しています。
既存製剤の適応拡大や収率向上、新規製剤の開発を通じ、医療ニーズの充足に努めます。
善意の献血を最大限利用するため、1%にこだわる収率向上と製法改良で製造量の最大化に挑みます。
10% IVIG製剤開発による投与時間の短縮など、最先端技術で患者さんのQOL向上を追求します。
LCM※による
価値最大化
創薬
新規事業・
AI利用
私たちは善意の献血による血液製剤を通じ高い倫理観と使命感をもって人びとの健康に貢献します
JBの中央研究所は、血漿たん白の基礎・応用研究における確固たる基盤を築いてきました。
最新の知見と技術を活かしながら、研究開発本部の各部署と連携し、医療の発展とJBの持続的な未来を創出する役割を果たしています。
研究開発本部
中央研究所 研究所長
小林 不二夫さん
法令を遵守したBSL(バイオセーフティレベル)管理下で運用。高度な封じ込め設備と厳格な入退室管理を徹底し、病原体の外部漏洩を物理的に防ぐ多重の安全対策を講じ、地域社会の安全と高品質な製剤開発を両立しています。
研究開発本部
中央研究所 第二研究室
山本 直輝さん
多様な細胞を用いた研究が可能な設備を備え、既存製剤の効能追加や詳細な作用機序の解明を推進しています。科学的根拠に基づく確かな研究成果を通じて、患者さんのQOL向上に貢献します。
クロマトグラフィーシステムや質量分析装置などの精密機器を完備。血漿たん白の高度な分析を通じて、革新的な製法の確立や製品の品質向上を追求し、安全な製剤の安定供給を支えます。
基準理念である3R(代替・削減・苦痛軽減)に責任を加えた4Rを原則とし、全計画の事前審査、教育や自己点検、第三者認証の取得を通じ、高い倫理観と科学的妥当性に基づいた適正な動物実験の実施に努めています。
研究開発本部
中央研究所 研究管理課長
田中 純さん
国内最大級のバイオクラスターの利を活かした産学連携を推進。自治協議会、地域清掃活動や献血推進ボランティアにも主体的に参画し、地域の課題解決と活性化を牽引する「開かれた研究所」を目指します。
研究開発本部の最大の役割は、JBの未来を創出することです。各部署が連携し、新たな血漿分画製剤の開発、既存製剤の効能追加、そして製法改良を通じた収率向上を行い、医療現場に安心・安全なJB製剤を安定的にお届けしつづけることが私たちの使命です。その使命を果たすために、研究開発本部の各部署の連携を一層強化する研究開発推進部、医療現場のニーズに応えた製剤開発を進めるメディカルアフェアーズ(MA)室を設立するなど、時代に応じた進化をつねに続けてきました。
研究開発の活動において最も重要なのは、職員一人ひとりの活躍と連携です。多様な人材が集まり、部署を超えた連携・対話を重ねた先に、新たな発想や挑戦は生まれます。そのために、キャリア採用やメンター制などを通じて職員の多様性と働きやすい環境を実現し、さらに部門連携を深めてイノベーションの生まれやすい環境をつくってきました。今後は、工場での生産活動を理解することなどを通じて製造現場の課題、規模やプロセスを知ることで、より安全で効率的な製法の最適化を目指していきます。
これからの時代は、AIやロボットによるラボ・オートメーションにより研究開発プロセスは劇的な進化を遂げます。研究開発本部においても、一部の検体前処理にロボットを導入してみるなどチャレンジしています。テクノロジーの力で職員の負担やヒューマンエラーのリスクを減らすことで、職員の知と思考を最大化し、新たな価値創造につなげていきたいと考えています。
私たちが追求しつづけるのは、献血をしていただいた方の「善意」を「医療」の現場につなぐ「かけ橋」となることです。そのために研究開発本部では、貴重で有限な献血血液から少しでも多くの製剤を製造する高効率な製法を追求することに、使命をもって挑みつづける組織でありたいと考えています。「患者さんのために」という変わらぬ想いを胸に、未来を見据えながら、たゆまず挑戦を続けていきます。
執行役員
研究開発本部長
藤井 平 さん
献血からもたらされる血漿たん白には、さまざまな疾患の治療につながる未知の可能性が眠っています。中央研究所では、そのメカニズムを解明して新薬開発につなげるとともに、既存製剤の価値を磨き上げ、次世代の医療に貢献する「新たな価値の創出」を目指しています。
中央研究所の強みは、旧社時代を含め70年以上にわたり血漿たん白の基礎・応用研究に取り組んできた圧倒的な知見の蓄積です。そこに最新の知見と技術をかけ合わせ、新たな成果につなげることが私たちの使命です。2026年度は専門性を融合させる組織改編を行い、研究開発を加速させる新体制がスタートしました。「科学」と「医療」をつなぎ革新に挑戦する研究所として、私たちは患者さんと医療従事者の期待に応える血漿分画製剤を追究しつづけます。