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血漿たん白の生理作用

7. ハプトグロビン 37) 38)

合成部位 肝臓
分子量 100,000(Hp 1-1型)
半減期 3.5〜4.0日

ハプトグロビンは1938年に発見された糖たん白質であり、ヘモグロビンと特異的に結合しハプトグロビン-ヘモグロビン複合体を形成する特性を有します。

人血漿中に存在するハプトグロビンは糖を18.6%含有するα2-グロブリンで、その構造はα鎖とβ鎖の二本のポリペプチド鎖がS-S結合しています。

ハプトグロビンには3種の血清型が存在し、Hp1-1型は(αβ)2で構成されており、分子量は約10万ですが、Hp2-1、Hp2-2型は(αβ)単位の各種重合体から成っており、その分子量はHp2-1が平均20万、Hp2-2が平均30万です。

生理作用

血漿中のハプトグロビンは、溶血により生じたヘモグロビンと複合体を形成し、ヘモグロビンの正常な代謝部位である肝に運ばれますが、ヘモグロビン量がハプトグロビンとの結合量を上回ったときは、余剰のヘモグロビンは遊離の状態で血漿中に存在し(ヘモグロビン血症)さらには腎を経て尿中に排泄されます(ヘモグロビン尿症)。

このようにハプトグロビンは、ヘモグロビン代謝における生体防御因子としての中心的役割を演じています。

■日本血液製剤機構製品

ハプトグロビン[ ハプトグロビン静注「JB」]

詳細は電子化された添付文書を参照するとともに電子化された添付文書の改訂にご留意ください。

審J2312179
参考文献
  • 37)
    大城 孟著:臨床ハプトグロビン、永井書店、1987年
  • 38)
    佐々木 和郎ら:循環制御 8(1)、127、1987年

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