第28回 その気にさせる研修とは ~研修医目線の変革を~
福井大学医学部附属病院 総合診療部 教授
林 寛之 先生
審J2501287(2025年3月更新)
「研修医指導は面倒くさい」そう思う気持ちもわからないではない。日常業務だけでも忙しいのに一文にもならない研修医教育に時間を割き、ちょっと教えてあげると今度は「カンファランスぐらいやってもらえないんですか」といい、そのうち「トレーニングコースぐらい開いてくれないんですか」という。まぁ、これもマンパワーがあって初めてできるものなんだけど、その指導医の悲哀を研修医はなかなか介してくれない。ま、将来自分が高齢化した時に日本の医療を支えるのはまさしく今の若者世代なのだから、決して自分の老後も人任せにはできない。ここはぐっとこらえて、優秀な医師を輩出しようではないか。
医師の中にも指導が好きな人、嫌いな人がいたっておかしくないし、それ自体は当然のことだ。一方、研修医の味方(そう、あなたです!)としては、研修医にいい研修を受けてもらうためにどう同僚を巻き込んでいくかが次の課題になる。