どんな症状?
筋症状がほとんどの患者さんにみられ、皮膚筋炎では皮膚症状があります。また、筋症状がほとんどなく、皮膚症状のみの場合もあります(無筋症性皮膚筋炎)。全身の症状として、倦怠感、疲労感、食欲不振のほか、発熱を伴うこともあります。
筋症状
腕・足・首などの胴体に近い筋の力が低下しやすい傾向にあります。また、のどにも症状があらわれます。
症状の例
- 腕を上げづらい
- 階段を昇るのが大変
- 座った姿勢から立ち上がりにくい
- 枕から頭を持ち上げにくい
- 会話がしにくい
- 食べ物を飲み込みにくい
- 食べると、むせやすい
皮膚症状
皮膚筋炎では、次のような皮膚症状があらわれます。特に、顔や指に紅い皮疹が目立つのが特徴です。皮疹はかゆみを伴うことが多く、はじめはかゆみだけの方もいます。


間質性肺炎
細菌やウイルスによる肺炎とは異なり、免疫が自身の肺を攻撃することによりおこります。のどの痛みや痰などがないにもかかわらず頑固にせきが出たり、運動時に息切れしやすいことが特徴です。
筋症状は強くないにもかかわらず皮膚症状が強い皮膚筋炎の患者さんでは、間質性肺炎が急に進行する場合がありますので、できるだけ早く治療しなくてはなりません。

その他の症状
悪性腫瘍(がん)
特に皮膚筋炎で合併しやすいことが知られています。主治医と相談しながら、一般的ながん検診をきちんと受けるようにしましょう。
関節の痛み、腫れ
多くの患者さんが経験しますが、関節リウマチと違って、関節が壊れるようなことはほとんどありません。
レイノー現象
寒くなると一時的に手指や足趾が白く冷たくなる症状です。
不整脈・心不全症状
まれですが、心臓の筋が免疫によって傷害されることによりおこります。