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ホスピタルビュー2020.1Vol.40行うことで大幅に節減することができました。「この成果を生み出したのは、職員一人ひとりの力だ」と酒井先生と清水先生は振り返ります。病院の経営状況に職員が心を痛め、何かできないかという焦燥感のさなかに課題を提示したことが結果につながったと分析する酒井先生は、「もちろん業績の回復がもっとも大きな成果だが」と前置きしながらも、「何よりも得がたい成トすることにしたところ、退院につながるケースが増え果は、職員の団結心と連携に他ならない」と誇らしげにてきました。地域包括ケアシステムのキーパーソンであ語ります。「達成の過程と成功体験の共有が鍵だった。るケアマネジャーの窓口でもある同センターには、地域最初はとてつもなく大きな壁に見えた目標への到達が、医療連携においても多くの役割が期待されています。今“やればできる”という全職員の自信となり、新病院の後は、前方連携を担う「地域連携室」や後方連携を受けゆるぎない土台を築くことができた」と、酒井先生と持つMSWとのより円滑な協働体制を目指し、それぞれ清水先生は互いにうなずき合います。その団結の力が、を一ヵ所に集約して地域医療連携部門の拡充を進める経営状況が安定に向かっている現在も新病院を1つに考えです。職員の協力と連携でV字回復を実現新病院の土台は一人ひとりの成功体験つなぎ、まとめあげているのです。これまでにない変化の波を、職員全員が連携して乗り切った総合病院土浦協同病院。大きな成果をその手に、今後も中核病院として引き続き地域医療を支えていくこういった地道な取り組みを一つ一つ細かに積み上ことは間違いありません。げることで、経営は大きく改善。半年後から着実に結果が現れ、1年後には目標値を上回るV字回復を実現することができました。入院患者の見える化や紹介率・逆紹介率の増加、ベッドコントロールの一元化などによって入院患者数は1日当たり約30人増え、人間ドックの受診者数も大きく増加して前年を150人以上上回る月もあるそうです。また、手術件数は前年より年間約500件、内視鏡手術は約100件増加し、外来、入院ともに診療単価が上昇しています。経費の見直しについても、細かく茨城県厚生農業協同組合連合会総合病院土浦協同病院所在地/茨城県土浦市おおつ野4丁目1番1号病床数/800床企画・発行BA-XKS-409A-2020年1月作成審J1912182