川崎病

免疫グロブリン療法を受ける患者さんと保護者の方へ

審J2305030

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どんな合併症があるの?

  • 川崎病が発病した時には全身の血管に強い炎症が起こり、特に冠動脈という心臓の血管の一部が瘤のように膨らむ冠動脈瘤ができることがあります。
  • 冠動脈瘤は大きいほど重症で、大きさにより小・中・巨大瘤に分けられます。
  • その他の合併症:
    川崎病は全身の血管に炎症が起こるので、様々な臓器にも合併症がみられますが、ほとんどが一時的なもので、治療が効果を示せば重症になることはまれです。しかしまれに心筋炎、心不全、不整脈、ショック、凝固障害、肝障害、腎障害、イレウス、けいれん、脳症など重症の合併症が起こることがあります。

冠動脈とは?

心臓から出る大きな動脈(大動脈)の付け根の近くから心臓を取り巻くように出ている血管で、心臓自身に血液を送ります。心臓が休みなく動き続けるために、なくてはならない血管です。

冠動脈瘤とは?

冠動脈に炎症が起き血管の壁が弱くなり血圧に耐えられなくなって、一部が膨らんで拡張し、瘤のようになる病変です。

瘤が大きいと血栓(血液のかたまり)ができやすくなり、血管につまると、心臓の筋肉に十分な血液を送ることができなくなります。

また、冠動脈が完全につまると心臓の筋肉が障害を受け、壊死します。この状態を心筋梗塞といいます。川崎病で大きな冠動脈瘤ができた場合は後遺症として残りますが、急性期の治療法が進歩したことで、その確率はかなり減っています。